競輪用語集〜あ行


あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま-わ行


あおばん【青板】
残り3周の地点。選手に周回数を知らせる板が青地であることからきている。
あかはた【赤旗】
共産党の機関紙ではなく、競輪では失格が疑われる行為などがあった場合に、レース終了後に審判員より掲出される赤い旗(異常なしの場合は白い旗を出す)のことをいう。赤旗が出た場合、審判団によってただちに審議が行われ、判定がなされる。その間、審議対象となった選手は、失格判定が出ないようひたすら祈る。
あかばん【赤板】
残り2周の地点。青板同様、選手に周回数を知らせる板が赤地であることからきている。
あがりタイム【上がりタイム】
ラスト半周を走るのに要した時間。単に「上がり」ということが多い。上がりタイムはレース展開やそれに応じた選手の戦法によって変わるので、競馬ほど予想の際には重視しないファンが多い。
あさだてつやはい【阿佐田哲也杯】
ギャンブルを題材とした多くの作品で知られる作家・阿佐田哲也氏(故人)の名を冠した、立川競輪場のS級シリーズのひとつ。立川競輪場でKEIRINグランプリが行われるときは必ず同時開催となるので、そのへんの記念競輪よりもファンの注目度が高い、日本一有名なS級シリーズだった。現在は行われていない。
あし【脚】
競輪では脚力や脚質のこと。弱い選手に対して「脚がないなあ」と嘆くのは、たいていレースが終わった後である。
あしみせ【脚見せ】
選手紹介
あしがさんかく【脚が三角】
三角形にペダルを踏んでいるようにスムーズに走れないこと。1978年のいわき平競輪場での日本選手権決勝で、実弟・山口健治の先行マークして優勝を目前にした山口国男が最後の直線で後続の藤巻清志に差されて負けた後に「脚が三角に回った」とコメントしたことから。
アタマ
先頭または1着のこと。
あっせん【斡旋】
選手が、日本競輪競技会を通じて、各競輪場で行われる開催に出場を割り振られること。「斡旋停止」は、他のスポーツでいう「出場停止」である。
あめかん【雨敢】
雨に時にレースをすると、出場選手に雨天敢闘手当が出る。観客には、もちろん何も出ない。
あなば【穴場】
車券の発売窓口のこと。
アンコ
3車並走となり、両側の選手にはさまれて真ん中の選手が身動きできない状態。
イエローライン
内圏線から3mの位置に引かれた黄色い線。隊列の先頭に立った選手はここより外を一定時間以上走ると失格になったりする。打鐘前後によく見られた、先頭の選手がバンク上方に上がって後続を過度にけん制する行為をさせなくするために2003年にできた。
いちれつぼうじょう【一列棒状】
レース中、選手が一列に並んだ状態。周回中の一列棒状は当たり前だが、最終3コーナーあたりで一列棒状になっていると、後団の選手はほぼ絶望。そんな選手の車券を持っていた客は呆然とする。
いっぱい【一杯】
脚力を使い果たして、これ以上スピードを上げられなくなった、あるいはスピードを維持できなくなった状態。
いっぽんかぶり【一本かぶり】
人気が特定の車番または枠番に集中すること。一本かぶりになればなるほど、ノーマークの選手が突っ込んできたときに大穴になる。
いらない
車券の対象として考えられない、弱くて仕方がない、連に絡んで欲しくない、などといった意味。要は、予想する側にとってはどうでもいい選手。(例)チキショウ、いらないヤツがきちゃったよ。
インきり【イン切り】
後方の選手が上昇して先頭のラインの前に入り、その動きを封じる戦法。ラインの三番手あたりの選手が単独でインを切り続いて上昇してきた自分のラインを迎え入れるケースと、さしあたっての目標のない選手がイン待ちのためにインを切るケースが多い。
インくれ
周回中、行く場所のなくなった選手が、他の選手に隊列に入れてもらうこと。
インづまり【イン詰まり】
周囲を他の選手に塞がれて、集団の内側を走ったまま、外にも出れず、前にも出れず、下がるにも下がれない状態。
インねばり【イン粘り】
他の選手が上昇して外から押さえにきたとき、いったん後ろに下がって体勢を立て直すのではなく、そのまま内側の位置で粘ること。自在型の選手がよく使う。最近は先頭誘導員の誘導ペースが速くなり、後方から別線に押さえられた先行型の選手が、いったん後ろに引くわけにもいかず、別線の番手でイン粘りをするケースもよく見られる。
インまくり【イン捲り】
先行する選手を内側から追い抜いていく捲り。前を走っている選手はたいていインを締めているので、なかなかお目にかかれない。前の選手が揃ってアウトに膨れたときにまれに決まる。イン捲りを食らった側は急いでインを締めるので、後続の選手まで引き連れてのイン捲りはまずない。
インまち【イン待ち】
主として追込型の選手が先頭に立って、後方から先行型の選手が上昇してくるのを待つこと。かつてはイン待ち戦法が有効だった時代もあるが、ライン戦主体の今では目標のない選手が飛びつくために使う程度。
ウイニングラン【WinningRun】
サイクルテレホン事務センターが発行する電話投票会員向けの月刊レース展望誌。直接会員に送付される。インターネット投票会員でも購読できる。
うごける【動ける】
逃げ捲りなど自力を使えるということ。(例)チェッ、動けるヤツがひとりしかいねえや。
ウマ
先行型選手のことで、主に追込型の選手の立場から見た言葉。つまり、マークする追込型が騎手なら、前の先行型が馬ということ。「機関車」も同じ意味。
ウラをくう【ウラを食う】
単式車券で、持っていた車券の裏目で決まること。1−2だけを持っていて、2−1で決まったときに「ウラを食った」という。
うらめ【裏目】
反対の目。1−2が表なら2−1が裏。
エーきゅう【A級】
2階級ある競輪選手の級分けのうちの下のランクで、さらに1〜3班に分かれている。出場するレースはF IF II。うちF IIはA級選手だけのトーナメント。2002年3月まではA級の下にB級があった。もっと前はS級がなく、A級が上位階級だった。2008年、1〜2班によるトーナメントと3班によるトーナメントに分離され、F Iでは1〜2班によるトーナメント6個レース(S級トーナメントは6個レース)、F IIでは1〜2班によるトーナメント7個レースと3班によるトーナメント5個レースが行われるようになった。3班トーナメントは「チャレンジシリーズ」と名づけられ、これは実質B級の復活ともいえる。
エイチ【H】
普通は「H」と書いて「ホーム」と読み、一般にはホームストレッチのことを指すが、出走表などで「H」記号が使われているときは、選手ごとの最終ホーム先頭通過回数のことを示す。(類)B
エス【S】
「スタンディング」の略。号砲と同時に飛び出し、先頭誘導員の直後につくことを「エスを取る」といい、イン待ち戦法全盛時は、位置取り上有効な手段だった。2000年8月のルール改定前までは、期の後半になると事故点を溜め込んだ追込型選手が、やたらと威勢よくエスを取るシーンがよく見られた。もちろん、発走時に出渋ると走行注意重大走行注意の対象となるので、これ以上事故点を増やさないために仕方なくエスを取ったのである。専門紙などには各選手のエスを取った回数が掲載されていることがあり、その際は記号「S」で示す。なお、自転車競技で「スタンディング」といえば、普通はレーサーに乗ったまま静止することを意味するが、競輪でいう「スタンディング」は発走機によるスタンディング状態から発走するからか?
エスきゅう【S級】
競輪選手の上位のランク。2007年までは1〜2班に分かれ、S級1班が最高ランクだったが、2008年に最上位クラスとして18人限定のS班が創設された。出場するレースはG IG IIG IIIF Iおよび最高峰のレースであるKEIRINグランプリ。なお、S班については、「G IG IIへの優先出場」「斡旋希望への配慮」「原則として特選シード」「オフ期間の設定」などの優遇措置がある。S班の期間は1〜2班と違って1年ごと。しかし18人は多すぎ、ビッグレースの特選の顔ぶれが同じになってしまうことなどもあって、2011年末の新S班から人数がKEIRINグランプリ出場選手のみの9名になった。
エスきゅうシリーズ【S級シリーズ】
記念競輪以上ではないが、S級選手が参加する開催。「準記念競輪」ともいう。S級が1〜3班に分かれていた頃は、下位の2班・3班の選手ばかりによるS級シリーズを「2・3班戦」と呼ぶこともあった。2001年よりF Iに格付けされた。
エフツー【F II】
以前の普通競輪A級選手のみによる10個レースが行われていたが、2008年、総開催日数の削減によるF IおよびF IIの1日12レース制導入に伴い、1〜2班トーナメント7個レースと3班によるトーナメント5個レースの計12個レースに変更された。。
エフワン【F I】
以前のS級シリーズ。2001年よりFIという格付けになった。S級トーナメント5個レースとA級トーナメント6個レースがそれぞれ行われていたが、2008年、総開催日数の削減によるF IおよびF Iの1日12レース制導入に伴い、S級トーナメント6個レースとA級1〜2班トーナメント6個レースの計12個レースに変更された。
えんせい【遠征】
開催地から遠い地区から出場すること。遠征勢ばかりが寄せ集まってつくる即席のラインを「遠征ライン」という。
おいあげマーク【追い上げマーク】
周回中は別の位置にいて、勝負どころで他ライン番手の位置を狙いに行くこと。
おいこみ【追込】
1.先行型の選手の後位について回り、最後の直線でダッシュして一気に追い抜く戦法
2.追い込んだ結果、に絡んだときの決まり手。
おいでおいで
前方にいる選手が、後方にいる選手の上昇を誘うように走っている様子。
おうばくさん【黄檗山】
京都にある禅寺(黄檗山万福寺)。失格過多などで事故点を貯め込んだ選手へのペナルティとしての特別訓練が行われる場所。通称「お寺」。「スポーツ選手の訓練なのに練習もさせず精神修養ばかりなのはいかがなものか」という内外野の声もあってか、最近は「お寺行き」の条件も緩和されている。
おおギヤ【大ギヤ】
他の選手よりギヤ倍数が大きいこと。前までは、だいたい3.70以上ぐらいから「大ギヤ」と言われたが、山崎芳仁が4.00のギヤを踏みこなすようになってから、大ギヤが一種のトレンドになり、4.00近いギヤ倍数にする選手が続出した。大ギヤでは、踏み出しは重いが、スピードに乗るとひと漕ぎの距離が伸びる。持久力の弱ったロートル選手も、ギヤを大きくして持久力不足を補う傾向にある。
おかえり【お帰り】
途中欠場のこと。失格をくらって否応なしに出場契約を解除された場合、怪我や病気をした場合、および、勝ち上がりに失敗したために次のレースに出走してもかえって競走得点が下がってしまう場合などに、選手は「お帰り」してしまう。
オケラ
ギャンブルで負けて金がなくなること。ギャンブル場から駅までの帰り道は、負けた人間が圧倒的に多いため、通称「オケラ街道」と呼ばれる。立川競輪場や川崎競輪場の駅までの道は「オケラ街道」と呼ぶに相応しい。
おさえる【抑える】
後方から上昇して前の選手をフタをするようにふさぐこと。そこからジワジワと先行体制に入れば「抑え先行」となる。
おしだしせんこう【押し出し先行】
レースの成り行き上、逃げるつもりのない選手が逃げさせられること。後ろからの先行型の上昇を待って先頭にいた追込型が、後方から誰も仕掛けてこないため、仕方なくそのまま先行する羽目になることがたまにある。より正確に言えば「押し出され先行」。「成り行き先行」ともいう。
おてら【お寺】
黄檗山
おとぼけ
実力を出し惜しみすること。
おなかいっぱい【お腹いっぱい】
じゅうぶん稼いだ選手や、たいして強くないのにいい着や賞金を得た選手を揶揄する言葉。(例)アイツは昨日1着とってお腹いっぱいだから、今日はいらないよ。
おりあい【折り合い】
ライン形成時に、それぞれ並びたい位置を妥協しあって丸くおさめること。折り合いがつかないと別線になったり、競りになったりする。(例)得点順で折り合う。

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